競売でマイホームを安く購入した話その4

こんにちは、のっちです。
競売でマイホームを取得した話の続きです。
今回は競売のサポートを依頼した業者から調査内容を聞くところです。

物件の詳細調査結果

業者が物件について有料(2万円)で調査した結果、教えてくれるのは以下の内容です。

  1. 物件の登記簿謄本(登記事項証明書)取得
  2. 物件の現況(写真)
  3. 類似の物件の落札価格調査
  4. 落札価格予想

順番に見ていきます。
まず物件の登記簿謄本を取得してくれました。物件の登記簿謄本は手数料を支払えばだれでも取ることができます。手数料は窓口で600円ほど。オンラインなら手数料はさらに安いです。
登記簿謄本は土地・建物で2通見る必要があります。
謄本を見ることで、物件の現在の所有者の氏名や、それ以前の情報も見ることができます。
今回の物件は以前は農地だったものを宅地に分割して建築された物件のようでした。
ちなみに現在の所有者は住宅ローンを組んで購入していたので抵当権が設定されていました。
そこには金額も記載されており、新築時の購入価格を知ることができました。
(あくまでローンの金額がわかるだけなので、頭金を入れていた場合は新築時の価格はわかりません。今回の物件では物件の価格の他にも諸経費と思われるローンが設定されており、頭金は入れていなかったことが推測できました)

次に物件の現況です。
最寄りの駅からの徒歩でかかる時間、周辺の状況、物件の外観の写真を撮ってくれて見せてくれました。
ただ、物件の写真については裁判所が作っている3点セットと同じような写真でした。
まわりの住人の方に話を聞く、などを期待していましたがありませんでした。

さらに類似の物件の落札価格を調査してくれます。
981jpは有料会員が用意されており、有料会員になると過去の物件の落札価格などがみられます。
物件の3点セットは無料会員で見られます。業者は有料会員の機能を使って類似の物件を検索し、説明してくれました。また、神奈川県の戸建ての落札価格の相場も教えてくれました。
売却基準価格の1.7倍程度が平均値だそうです。
今回の物件のように売却基準価格が1500万円の場合、落札されるのは平均2550万円ほどということになります。
類似の物件としては10件弱ほどの物件を見せてくれました。

最後に落札価格予想です。
類似の物件の中から最も似ている物件を選び、その価格を参考に落札できそうな価格を予想してくれます。今回は2600万円ほどの価格を提示されました。
ただ、この価格自体に具体的な数値の根拠があるわけではなく、神奈川の戸建ての相場観、類似の物件の価格から感覚的なもので出してくれた数値のようでした。
今回の物件は日当たりもよく、立地も駅近のため相場の1.7倍より高くはなるということでした。

以上が業者が物件の詳細調査で教えてくれた内容です。
正直なところ、手間はかかりますがほとんどは自分でできます。
登記簿謄本はオンラインで取れますし、周辺の状況は自分で確認できます。というか、自分で現地を確認したほうが良いです。実際僕も現地に行って周辺の調査は先に実施していました。
類似物件の調査については、たしかに981jpだと有料会員にならないとできません。しかし、裁判所がオンラインで物件情報を出しているBITなら過去の物件情報も調べることができます。なのでここも自分でできます。
落札価格予想もあくまで細かい計算に基づいたものでもないので、競売物件の相場観を養い、類似物件の価格を見ることができれば自分でできると思います。

とはいえ、業者を頼らないとできなかった部分もあります。それは住宅ローン関係です。住宅ローンを組む場合、大手の銀行では競売物件はまず扱ってくれません。
競売物件は落札できた場合、比較的短い期間のうちに一括で代金を支払う必要があります。
なので、開札(落札者を決めること)の前にローンの仮審査を通しておかなければ代金を支払う日に間に合いません。
仮審査をしてもらっても、物件が落札できなかった場合には当たり前ですがローンの契約をすることにはなりません。この場合銀行側としては仮審査をした分が無駄な仕事になってしまいます。なので大手の銀行としてはやりたがらないのだと思います。(大手は個人の小さな住宅ローンより大きな仕事もいっぱいあるので)
そもそも競売物件には3点セットでは判明していない不具合などがあったりして担保としての信頼も通常の物件に比べると下がる、というのも理由かもしれません。
今回は業者に競売物件を扱ってもらえる銀行を探してもらいました。神奈川県内では競売を扱ってくれる銀行は3行しかありませんでした。その銀行を紹介してもらえたのは業者を使ってよかった点です。

調査内容の説明とローンの仮審査の説明を受けこの日は帰宅しました。
落札予想価格を持ち帰り、妻と相談しました。この価格なら入札してみようかとなりました。
業者に連絡し、入札に必要な書類をそろえていきます。

今回はここまで。次回はいよいよ入札します!

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